今日は吉祥寺まで所沢街道をサイクリング。かつて江戸道とよばれた宿場町所沢と江戸を結んだ街道である。
まず「パンダ・コパンダ」 の秋津を抜けるとまず空堀川(東村山)。
名前の通り川は「からから」に干上がっている。でも岸辺は菜の花できれいに潤っていた。
しばらくするとまた川にあたる。黒目川という都心の有名な川が逆立ちした名前。(こっちは東久留米)
そういえば今年は目黒の花見は行けなかった。所沢街道は武蔵野とよばれたかつての農村地帯をはしっている。
だから道にはこういう立派な屋敷林が残っている。
歩道はとぎれとぎれ。サイクリングにはちょっと危ないところがあるので気をつけたい。
屋敷林は、農家の家屋や田野を守るための防風林。所沢でも雑木林を無造作に切ってしまうと、
春先に畑の土が大量の砂埃となって舞いあがりすごいことになる。
田無の電波塔が見えてくると、向こうにこんもりと森が見えた。東京大学の演習林、田無試験地。
門があいているのでおそるおそる入って行くと、森の中に趣のある木造の校舎があった。
どうやら記帳だけすれば自由に見ても良いようだ。大学は森の番人。
この辺は西東京市の緑町。団地や住宅地も緑が豊富に植えられていた。
西東京という地名はまだピンとこない。(保谷市と田無市が合併して西東京市ができたのは2001年)
さあ先を急ごう。青梅街道を走り、西武新宿線の武蔵関の踏み切りを渡り、吉祥寺通り。
しばらくいくと今度は千川。武蔵関の関は取水堰のことなのでしょうか?ここまでくるともうすぐ吉祥寺。
武蔵野大地は大きな川がなくあまり水が豊かでなかったので、灌漑のため玉川上水をひいた。
水辺には昔から木が植えられた。都市河川は貴重な緑の回廊といえる。
武蔵野市に入ると店もなんか急にしゃれた雰囲気になってきた。
最近では吉祥寺は住みたい町ランキングに毎年上位に入っている街。
昔は中学生や高校生が安い買い物をしにいく気楽な町だったんだけど—。
吉祥寺が中央線沿線の他の駅に比べて沿線イメージが良くなった大きな要因は
井の頭公園があるからでしょう。寺社の緑も大切な要素。写真は武蔵野八幡宮。
照葉樹の緑はわたしたちに日本の太古の森を思い出させる。
都市の緑はいろいろな役割をもっている。屋敷林、防風林。公園の街路樹はアスファルトの都市の温度を下げる。
都市公園は避難場所になるが、緑で囲むことによって火災をとめるという機能もある。
雑木林はもともと燃料にしたり、落葉で肥料をつくったり、しいたけを栽培したりする生産的な森
(最近では手入れの行き届かない雑木林が問題)。
寺社の緑は市民のひろば。上の写真は小平霊園。
「ゲゲゲの女房」じゃないけど、昔から日本人は墓地だってちゃっかり憩いの場にしていたのです。
東京の街はこれからも変わっていくが、こうした緑の空間は100年後も変わらないのです。